インタビューを受ける祖父江さんと加瀬さん

マネタイズの方法が多様化する中で
「テレ東らしさ」を考えたドラマづくり

配信ビジネス局ドラマセンター
ドラマビジネス部
祖父江 里奈
配信ビジネス局ドラマセンター
ライツ開発部 兼 ドラマビジネス部
加瀬 未奈

変化を求められる、ドラマづくりの現場

インタビュー

祖父江:2008年にテレビ東京に入社し、もともとドラマ志望だったのですが、最初の10年間はバラエティ制作チームに配属、さまざまなバラエティ番組を担当していました。2018年にドラマ部門に異動し、ドラマのプロデューサーをつとめています。

 加瀬:2019年に入社して4年間は(今はないですが)ビジネス開発部という部署で、バラエティ・イベント・配信・メタバースなどを作っていました。テレビにこだわらず「お金が稼げれば、何でもやっていいよ」みたいなビジネスセクションの部署でしたね。5年目からドラマビジネス部に異動して、ドラマのプロデューサーが主務になりました。4月からはライツ開発部に兼務で配属されて、ショートドラマやポッドキャスト、バラエティにも関わる部署になりました。

祖父江:実は先日(2025年4月1日)に組織改編が行われて、色々と変わったんですよ。今までドラマを作る組織が2つに分かれていたのですがそれが統合され、1つの巨大な「ドラマセンター」という組織になった。テレ東のドラマに関して総合的にラインナップを検討し、ビジネスをやっていこう……みたいな方向に変わったんです。今までは枠ごとにそれぞれの枠のチーフプロデューサーが中心となって企画を選考していたのですが、4月からは「この企画はどの枠で、どのような成功が狙えるか」など、全体を見ながら企画を配置していくようになりました。ドラマのつくり手がビジネス的な視点を持つことを求められる、という感じです。

 加瀬:これまで以上に自分の担当しているドラマの売上を把握して、「なぜこのドラマが成立しているのか」をしっかり理解することを求められるようになりましたよね。あと、たとえば2024年10月クールで放送した『財閥復讐』や2025年4月クール『ディア・マイ・ベイビー』なんかもそうなのですが、ドラマの原作になるマンガから自分たちで開発することによって、知的財産、いわゆる「IP」をテレビ東京で持つような試みも始まっています。

インタビュー

祖父江:「ただ面白いドラマを作っているだけじゃダメだよ」と。それでどうビジネスをするかをしっかり考えなさいね、みたいなことを明確に全員が言われた状況です。作るだけでなく、「作って売る」まで考えましょうね、と。

インタビュー

 加瀬:テレビ局の昔からのお金の稼ぎ方は「CMからの放映権収入」。だからこれまでのドラマのプロデューサーはマネタイズの目線がなくてもドラマが出来るというところは担保されていたんですよ。ただ、今は段々そうはいかなくなってきていて。私がこれまでいたビジネス開発部は、「コンテンツでどうやってお金を稼ぐか」という座組作りからやらないといけなかった場所。自分がやりたい企画があったときに、この企画だったらこういうお金稼ぎができるから、これが実現すればこのコンテンツって成立するよね……みたいな裏側の構築を学べたので、今の状況は割とすんなりと受け入れられている感じです。

祖父江:逆に私はもともと制作プロデューサーしかやったことがなかったので、「勉強するしかない!」という感じですね。これまではドラマを作ることしかやってこなかったので、その裏でいろんな人がこんなにいろんなことを頑張って考えて、売ってくれていたんだなということを実感しています。既にテレビ局はCMからの放映権収入でお金を稼ぐだけじゃやっていけなくなった。これはもうあらがえない時代の流れなので、やるしかないな、と。

“テレ東らしさ”を考える

インタビュー

祖父江:こうやってテレビのビジネスモデルが変わっていく中で、「テレ東らしさって何だろう」ということをずっと考えています。すごく難しいし、簡単に答えは出ないんですけど。そもそも昔は深夜ドラマ自体が少なかったり、「サブカル」「エロ」といったコンテンツをやってるのが珍しかったから「テレ東らしいね」って言われていた時期もあったけれど、今や他局でもそういうことをやるようになり、珍しくも何ともなくなった。だからこそ、「テレ東らしさ」について私達は考え続けなければいけないんだろうな、と今感じています。

インタビュー

 加瀬:私は常に「まだ誰もやっていない新しさ」というのを意識しています。祖父江さんのようなずっと制作でキャリアを磨いてきた先輩たちがドラマのスペシャリストとしての地位を築き上げているので、別の育ち方をした私は何ができるかなと考えたら、一歩王道から外れた新しいジャンルの開拓なのかなと(笑)。あと、やっぱり他の局と比べて予算もないし、アイデアの部分で模索しながらコンテンツを作っていくと、なぜかそれが後からお客さんに「テレ東らしい」と言われる。それが理想形かなと思います。

インタビュー

祖父江:キー局の中では規模が一番小さい局だし、「お金がない」のは事実だからね(笑)。ただ、いろいろな成立のさせ方が増えたことについては、面白い変化だなと思っています。 たとえば自分は絶対面白いと思っても、視聴率は期待できなさそうという企画があったとする。これまでは「じゃあダメだね」だったのが、例えば配信会社に売り込んだり、面白がってくれるスポンサーを自分で探したりと、いろいろな方法ができるようになった。結果的に実現できる企画が増えた気もしますし、これからテレビ東京に入る人には、こういう柔軟な考え方や発想を持っていて欲しいなと思います。

インタビュー

 加瀬:どんな経験も必ず力になるのがドラマ作りの面白さなので、この面接もドラマのネタにしてやろうという気持ちで、楽しんでいただけると嬉しいです。そして、いつか入社した時に、就活の話を笑って話してくれる日を楽しみにしています。

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祖父江:テレビ東京のドラマは今なんと1クール8枠もあります。これにさらに配信限定ドラマや特番、小規模な連ドラもあったりして、企画がいくらあっても足りません。若いうちから打席にはいくらでも立てます、そこは心配しないで挑んできてください。

「夫の家庭を壊すまで」キービジュアル撮影
「夫の家庭を壊すまで」キービジュアル撮影(祖父江)
「日本統一 東京編」現場スタッフの犬を愛でてる写真
「日本統一 東京編」現場スタッフの犬を愛でてる写真(加瀬)
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