テレビ放送を支える
技術職のプロが語り合う舞台裏
放送に関わる縁の下の力持ち
――お二人の仕事内容を教えてください
山本:まず我々が所属するテック運営局は、カメラ、音声、CGといった番組制作の現場から、番組やCMを送出するマスター業務まで、放送の全工程を支える部署になります。従来の「技術局」から「テック運営局」と組織改編があり、今はグループ会社と連携しながら効率的な放送運営を追求しています。私は、その中のコンテンツ技術センターでビデオエンジニア(VE)として働いています。VEの仕事は、番組制作における映像品質の管理やスタジオ・中継におけるシステム構築など多岐に渡ります。4月からは開発系の部署も兼務させてもらっています。
芳澤:私は、放送技術センターのマスター室で放送システムの設計・管理をしています。マスター室は、番組やCMなどの放送素材を集め、運行データに沿って放送信号をスカイツリーに送るまでの最終段を担当する中枢部署になります。私たちはシステム設計や管理を通じて安定した放送を届けることが役割となっています。併せて、次期マスターシステムの検討や、AIを活用した放送業務の効率化など、未来の放送を形作る仕事にも携わっています。
少数精鋭に惹かれて応募
――学生時代打ち込んでいたことは?
山本:理工学部で流体力学を学んでいましたが、正直、勉強よりアメフトに夢中で、その時に培った体力とチームワークの経験は今に生きている…かなと感じます(笑)
芳澤:私は情報系の学部で音響を研究していました。新しいマイクの開発や音声処理技術に没頭しつつ、軽音サークルでバンド活動も楽しんでました。音へのこだわりが私の原点です。
――テレビ東京に応募された理由は?
山本:「好きなことを仕事にしないと続かない」と自覚していて、小さい頃からテレビっ子だったので、自然とテレビ業界を受けてました。テレビ東京は当時から個性的な番組をやっていたり、独特な雰囲気があったので「こういうところで働いたら楽しそうだな」と思って受けました。
芳澤:分かります(笑)。王道じゃない感じというか。私は大学院まで進学して、電機メーカーなども受けていました。思い返したらテレビ東京で放送しているアニメをよく観ていたので「音でエンタメに関わることができたら楽しそう」と思って応募しました。少人数だからこそ一人の裁量が大きい、というのも惹かれたポイントです。
様々な現場で
“放送を守る責任感”を持って働く
――仕事のやりがいは?
山本:コンテンツ技術センターでは、オリンピックや世界卓球など世界規模の海外中継の業務に携わることができます。世界的なスポーツイベントの中継は規模が大きくとても大変ですが、無事に放送できた時の達成感は我々にしか味わえない最高のものだと思っています。
芳澤:マスター室は、まさにテレビ局の「心臓部」。24時間365日放送が止まらないように放送品質のチェックをしながら運行を管理し、スポーツ中継の延長や災害時、機材トラブルにも対応する仕事なので、「放送を守るという責任感」という意味で大きなやりがいがあります。また、テレビ放送に関わる全体の仕事を俯瞰してみられるので、視野が広くなりますね。
山本:私もマスター室で5年勤務した後、VEになったのですが、その当時の経験が生きて、周りから頼られることが多いです。
芳澤:関わる部署が多いので、何かあったらマスターに聞くというのが当たり前になっています。1つの番組だけでなく、ある意味すべての番組に横断的に関われるところも楽しいです。また今は変革期で、今までの放送フローをまるまる新しくすることも考えるような重要な任務も与えられています。
テック運営局メンバーは個性豊かで団結力が魅力
――それぞれの部署の雰囲気やワークスタイルは?
芳澤:山本さんが所属するコンテンツ技術センターは、ゴリゴリの体育会系ですね。
山本:山本:ゴリゴリではないです!(笑) 制作現場ってそういうイメージが強いかもしれないですけど、今はそんな極端な感じではないです。昔はそうだったかもしれないけど。。。
でも雰囲気としてはスポーツとか部活っぽいところはあると思いますね。それぞれに役割があるところとか、たくさんの人が共通の目標に向かって動くところとか。ずっとスポーツやってきた立場からすると雰囲気は近いと思います。
芳澤:まぁ個性豊かな人が多く、体育会系ではないですが、動く文化部系というかそんな感じでしょうか。穏やかな人が多いですが、心臓部を担っているので常に緊張感を秘めつつ連帯感も強い特徴もあります。コミュニケーションは活発だなと思います。何か起きたときには、皆で対応しないといけないですからね。
新しいテレビ放送をつくる変革期へ
――どんな人と一緒に働きたいですか?
山本:会社や部署、チームのルールを守りつつ「こうしたら良くなるんじゃないか!」という考えを持てる人が向いていると思います。現場では、自分のアイデアが番組を良くする瞬間があるのでアンテナを広げて情報収集したり、とにかく手を動かしてトライするアグレッシブな人が活躍していると思います。
芳澤:マスター室は、最終関門であり心臓部なので、まず責任感の強い方、放送に横断的に関わりたい方。それに加えてこれからは、これまでに捉われない、「放送システムを作りかえてやる!」くらいの気概がある方が重宝されると思います。
――取っておいた方がいい資格などはありますか?
芳澤:無線通信の設備を管理・運用するための国家資格である「第一級陸上無線技術士」ですかね。
山本:ほとんどの人は入社してから取得するので入社後で問題ありませんが、時々、学生時代に取得しているすごい学生もいてびっくりします。
――最後に、学生の方へのメッセージをお願いします。
山本:テレビ離れが進んでいると言われていますが、テレビ局ってバラエティだけじゃなくてスポーツとか報道とか映画とかイベントとか、すっごく幅広くやっていておもしろい仕事だと思います。テレビ東京は少数精鋭で早くから任せてもらえることも多く、エンタメを仕事にするなら最適な職場なので、ぜひ飛びこんできてほしいです。
芳澤:そうですよね。なんだかんだ結局観ている人の絶対数は多くて、テレビ文化は暮らしになくてはならないもの。今は転換期で、私も「逆に今入ったら面白いことできるんじゃない?」と思って入社したので、新しい視点がどんどん湧いてくるような人と、テレ東をアップデートしたいです。
山本:一緒に新しい放送の形をつくりましょう!
