2011/12/21
被災した福島県相馬高校の生徒たちが校外学習を体験
福島県立相馬高等学校の1年生39名が、2011年12月21日、テレビ東京のCSRプログラム「校外学習」に参加しました。
これは相馬高校の選択科目の一環で、生徒たちは「視野を広げる」という学習テーマで「東京研修」(2泊3日)に参加。その中の1コマとして「校外学習」を体験しました。
なお今回は、被災地で子供支援をしている(社)プロジェクト結コンソーシアムが、相馬高校とのきっかけをつくってくれました。

福島県立相馬高等学校の生徒たち
相馬高校がある福島県相馬市は東日本大震災の被災地であり、街の復興は生徒たちの将来ともリンクします。担当の先生が「ガイアの夜明け」のファンで、BS放送で熱心に見ていてくださり、生徒たちにも見せたいという強い要望をいただいたことから、今回の題材を『ガイアの夜明け~シリーズ復興への道⑫福島を生きる』としました。
事前に録画DVDを送付し学校で見ていただき、生徒たちからの率直な感想文が送られてきました。当日は、その感想文を読んだうえで、番組総合プロデューサー、"福島を生きる"の回の担当プロデューサーとディレクターが、お話と質疑応答に対応することにしました。
最初にプロデューサーより番組や「シリーズ・復興への道」のコンセプト、どういう思いで取材地に赴いたかを説明しました。
生徒たちの感想文を基に、先生がいつもの授業のように進行していったので、生徒たちも多少緊張しつつも積極的に発言ができたようです。

『ガイアの夜明け』プロデューサー、ディレクターが対応
生徒たちからは、「復興への道ということだが漁業に関するニュースが少ない」といった意見があり、これに対してプロデューサーからは「漁業は農業とは違うレベルの課題を抱えている。今後の取材の参考になる」といった率直な回答が。

音楽や効果音、映像加工などの演出について違和感を感じる生徒が多く、一方で淡々としたナレーションや最後のMCコメントは"傍観者的"と感じた生徒もいたようでした。
これに対して「起きている事実、素の姿をドキュメントしたい」という制作スタンスや取材に対する意識、どのようにして番組としてのテーマを煮詰めていくのか、またラストのMCコメントだけでも2時間の議論をしたうえでのコメントであることなど、番組の制作過程や考えを真摯に説明しました。

テレビから情報を受け取る側として「何に気をつけたらいいか」といったメディアリテラシーに関連する質問もあり、
「テレビはわかりやすさを追求するがゆえに簡略化されている。真実を求めて放送しているがすべては伝えきれないので、自分の頭で考えてみてほしい」というメッセージを伝えました。
コミュニケーションをしていく中で理解し合えた部分があり、最後の生徒からのフィードバックでは「取材者としての視点、一般視聴者としての視点、様々な視点で見ているということと、どういう思いで取材をしているかがわかった。自分たちも今後の福島の未来を見ていきたい」というような言葉をいただきました。

その後は通常のスタジオ・放送設備見学へ。
この日は『ありえへん∞世界』の収録が夕方からあるということで、本来ならスタジオは、電気も人の気配もありません。ですが、校外学習があるということで、技術局の精鋭メンバーが朝からフル稼働。
スタジオの照明の仕組みや、夏以降の節電状況などについて詳しく説明し、生徒たちは、実際にライトをつけたりフォーカスを絞るなどの体験をしました。このほかプロのカメラマンに指導を受けながらのカメラ撮影体験や、副調整室(サブ)でスイッチングも体験。



先生方からは
- 「生徒たちが、番組制作スタッフと対等の立場で堂々と質疑応答をしていたと感じました。生徒たちの率直な意見に対して、真摯に答えていただきました。制作者の話を聞いた後では、番組に対する感じ方に変化があったように見受けられました」
- 「つくる側の立場、見る側の立場があるということがわかっただけでも、生徒にとっては十分な収穫だったと思います」
- 「"自分の考えを持ち、自分の意見を言う"ことの大切さを感じた者が多かったようです。研修で得た生徒のモチベーションを保ちつつ、私たち教員も生徒の進路実現に向けて努力していきたいと思います」
などのコメントをいただき、限られた時間でしたが、充実したプログラムとなりました。
